少し前のお話ですが甲斐市のO様のお宅で家具の耐震補強を行いました。
O様のお知り合いの方が家具の耐震補強に熱心らしく、「はじめは冗談半分で聞いていたけどだんだんやっておいたほうが良いかなと思うようになった」そうで大型TVと家具の固定に伺いました。
私もそのお話をうかがったときには家具の固定などあまり考えてもいなかったのですがいざ補強金具を取り付けてみるとあらためて「我が家の家具はどうだろう?」と考え始めてしまいます。
耐震発想の連鎖といいますかこのブログを読んで下さっている方にも意識が広がればどこかでお役に立てるかもしれないので報告しておきます。
シアタールームを持つO様のお宅の大型TVを補強します。確かにこれが倒れたら大変です。
後ろの壁もTVを壁付けに出来るように下地補強をしていますが電気屋さんも壁にかけるよりも置いていったほうが安心(簡単?)なのでしょうか床置き仕様の大型TVです。
TV本体の後ろについている金具を利用して地元の鉄工所に注文をして作ってもらい、固定しました。
黒いアングルはTV固定用です。下にあるグレーの鉄板プレートはオーナーのアイデアで壁掛け用のプレートです。
耐震工事ではありませんがせっかくなので上の写真のプレートのアイデアをご紹介します。壁に取り付けて趣味のマグネットプレートや小物が素敵にディスプレイされました。
壁に穴を開けずにお部屋を飾るオーナーのアイデアです。
まさにO様のアイデア!!
家具も固定します。柱を探しながらL金物を使用して壁に固定しました。
目立たないように壁の色と同じ白い金物を使用しました。
こうやってTVや家具を固定し始めるとなんだか固定されていないものがやけに不安定に思えてきます。
工事の後、あらためて我が家の状況を確認してみると幸い倒れても大きな影響を受けないものばかりでしたが、ご自宅ですべての家具が倒れて収納しているものがすべて飛び出したイメージを持ってみるのも大切なことではないかと思います。
就寝中の家族の上に家具が倒れないか・・家具が倒れても避難路は確保されているか・・など一度すべての置物を頭の中で飛び出させてみます。
そうやってイメージしておくだけでも部屋の模様替えや新しい家具を購入するときに少しでも役に立つかもしれません。
「この家具を買ってあそこに置いたら・・・」という具合に。
補強が面倒な方でも不安定な家具の横で寝ないというだけでも1つの耐震対策になるかと思います。
ちなみに弊社で使用しております基礎パッキンには免震効果もあります。
家具の下に敷く市販の免震ゴムが家の下に敷かれているようなつくりになっています。
基礎と土台の間に敷きこむ基礎パッキンです。通常は床下の換気のために施工しますがこの商品は換気・防蟻・免震の3つの効果があります。
普段は誰にも気づかれることのないゴム製品ですがいざというときに力を発揮して住宅や住まう人を守ってくれる事を願っています。
もちろん何も起きない事を一番に願っています。
ログハウスでも地味に働いているまさに縁の下の力持ちです。