ブログで構造見学会

今週末の12月の12日(土)、13日(日)に北杜市小淵沢町でランタサルミの構造見学会を予定しておりますが、それにあわせてランタサルミの基本的な構造材をご紹介します。

 

1.構造材の特徴と大きさ

2.耐久性とデザイン

3.構造材の安全性

以上の3つに分けてランタサルミログハウスの構造のお話をしますので興味のある方はお付き合いください。

まずは

1.構造材の特徴と大きさについて

ランタサルミログハウスの構造材は100%フィンランドパインの無垢材で出来ています。

ログハウスの仕事に携わっていますと一般住宅の壁構造が「家」を守るために作られているという当たり前のことに気がつきます。

なぜかと言いますとログハウスの壁構造は壁自体に調湿性や蓄熱性など「人」を守ってくれる性能を持っているからです。

一般的な住宅では「家」を守る性能しか持っていないため「人」を快適にするためには除湿機・加湿器などが必要になります。

逆に言えばそのような機器の無い時代に昔から利用されてきたのが木や土などの自然素材と言うことですね。

ここ数十年、行き過ぎた「家を守るための家造り」が原因でシックハウスなどの問題が現れ、自然素材が見直されつつありますが、その反面メンテナンスの大変さなども自然素材の特徴でもあります。

構造材のご紹介をしながら安全な家を最低限のメンテナンスで長持ちさせていく方法もご紹介していきます。

 

 

 大澤邸根太材9.jpg

 

 

 

 

 

 

壁・床・屋根構造の見えている状態のログハウスです。 

 

 

木の家は湿度の高い夏は湿気を吸って、乾燥した冬になると湿気を吐き出してくれます。

また、暖房をすると壁自体が暖まって家全体をやわらかく暖めてくれるのもログハウスの特徴です。 

 耐久性としては、外壁面は環境にさらされていますのでケアが必要ですが内側の壁は何年もつのか想像がつきません。

 

 

ログ材114.JPG 

 

 

主要構造になる114mmのログ材です。材質はフィンランドパインで2枚の材料を背中合わせで貼り付けることで材料の狂いや割れをおさえています。この材料で住宅の外壁と内壁・断熱材・構造材のすべてを兼ねています。

 ちなみに見学会のお宅では134mm幅のログ材を使用しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

垂木・2階根太195.jpg

 

 

 

 

 

 

 

屋根下地やロフトの床根太に使われる45mm*195mmの材料です。

北米仕様のツーバイエイト39*183mmよりもひとまわり大きくなっています。

 

 

 

 

 

 

195と206.jpg

 

 

 

 

ランタサルミ仕様45*195mm(左側)と北米仕様のツーバイシックス39*139mm(右側)です。

 

 

 

 

 

ロフトの床を作る根太材をツーバイシックスと並べて比較しました。

ツーバイシックスでも十分ですがランタサルミではさらに大きい材料で床を作ります。

 

 

120と204.jpg

 

 

 

 

 

ランタサルミ仕様45*120mm(左側)と北米仕様のツーバイフォー39*89mm(右側)です。

 

 

 

 

壁構造の比較です。右側がいわゆるツーバイフォー材39*89mmです。左はランタサルミで外壁の間柱に使われている45mm*120mmの材料です。 

 

 

 

120と204スタッド.jpg

 

 

 

 

 

 

 

ランタサルミの外壁部分にツーバイフォー材(左)を立ててみました。

 大きさの違いがわかります。

 

 

 

 

 

 

ランタサルミの構造材の基本になるログ材・屋根垂木・床根太・壁下地材についてご紹介しました。

ランタサルミ仕様はツーバイ材よりも大きい仕様になっているのがわかると思いますが、

これは北米仕様が小さいと言うわけでなくランタサルミの仕様部材がさらに大きく頑丈に出来ているということです。

ただ、大きい材料が単純に耐久性につながらないという事は次の項目でご説明します。

 

 2.耐久性とデザインについて

どんなに構造材が大きくてもデザインにその木を長持ちさせる配慮がなければ耐久性は落ちてしまいます。

基礎の高さを確保し、軒を深くとることでログ壁を太陽や雨から守ればログハウスの耐久性は向上します。

また、今回の見学会のモデルである「レウト」のような平屋モデルでは屋根の傾斜が緩いため屋根材の管理も容易で塗り替え時の足場の費用なども少なくてすみます。

 大澤邸妻壁養生シート.jpg

 

 

 

 

 たとえばこのプランで軒の出が少なく基礎の立ち上がりが低ければ同じ耐久性を出すには頻繁な手入れが必要になります。

 

 

 

 

このようにログの性質と環境にあったデザインを取り入れると構造材の大きさとの相乗効果でログハウスの弱点を補い、メンテナンス費用をおさえながらさらに長持ちする住宅に暮らすことが出来ます。

 

ただ、一般の住宅よりも長持ちする住宅であっても 安全でなければ「長持ちしないほうがマシ」ということになります。

 

3.構造材の安全性について

 

ログハウスの安全性を身近に感じていただければと思ってランタサルミの部材で木馬を作ってみました。

100%フィンランドパインで作った木馬です。

木馬1.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

TVゲームやプラスティックのおもちゃは古くなれば劣化し、捨てられてゴミになってしまいますが

木のおもちゃは時間と共に変化し、時には味わいを増しながら再利用されたり、土に還すことも出来るので次の世代の負担になりません。

また、大切に使えば何年使えるのか想像もつきません。

ログハウスとプレハブ住宅との関係にも似ている気がします。 

 

 

木馬2.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ログハウスは木のおもちゃと同じようにぬくもりや耐久性があり、大切に使えば安心して次の世代に渡すことが出来る住宅と言えます。

 

 

以上少し長くなってしまいましたが

1.構造材の特徴と大きさ

2.耐久性とデザイン

3.構造材の安全性

の3つに分けてランタサルミログハウスの構造についてご紹介しました。 

 

既にログハウスを所有されている方もご自宅をあらためて見直していただき、ログハウスへの情熱をあらためてメラメラと燃やしていただければ幸いです。

築20年なんてまだまだこれから味が出てくるところですよ。

 

週末には見学会も予定しておりますので実際に木で囲まれたスペースをご体感いただければと思います。

 会場への案内は北杜市小淵沢町の身曾岐(みそぎ)神社付近に案内看板を設置しておりますが、事前にご連絡をいただければご案内いたします。 

連絡先 

0551-35-2269 吉良まで

 *見学会の現場の進捗状況はこちらで見ることが出来ます。