おかげさまでホームページもリニューアルから1年が経過しました。
1年経過してみて、HP製作中に描いていた理想に少しづつ近づいているのではないかと思っています。
別荘のお客様には「離れていても今日はどこまで進んだかわかるから安心だし毎日見るのを楽しみにしています。」などと喜んでいただいておりますが弊社HPにはもう少し大きな計画があります。
築年数の経過した住宅のビンテージ化計画です。
新しいHPで最も力を入れているのは施工物件の進捗状況と施工例で、最も気に入っているところは時系列で見ることができるところです。
進捗状況では出来るだけ使用する商品が釘一本まではっきりわかるように心がけ、施工例に移ってからはその後のメンテナンス経歴がわかるような作り方にしました。
使用する釘 | 接着剤 | 数年毎の塗り替え |
それによって何を使って、何年おきに住宅のケアをしてきたかがすぐにわかります。
特にログハウスなどは「大切に管理すれば200年もつけど管理しなければ20年でダメになる」というくらいに完成後のケアによって耐久年数が変わってきます。
20年しかもたない家は珍しくないけど200年もつ家はめったにありません。
私の住んでいる北杜市は南アルプスや八ヶ岳などの自然環境や東京からのアクセスの良さから田舎暮らしを計画し、はじめは別荘として使ってその後永住予定という方や中古物件を探しているという方からの問い合わせを受けます。
また逆に管理が大変だから・・などの理由で別荘を手放される方もいらっしゃいます。
現在、中古物件について良く耳にするのは「家はついてるけどほとんど土地代だけですよ」みたいな表現です。
どうしてそうなってしまうかと言うと建っている家の内容や履歴が見た目以外にほとんどわからないからだと思います。
地盤の強さ、基礎の凍結深度や配筋状況・コンクリート強度・床下の換気や断熱材の仕様・筋交いや躯体・雨仕舞い・内外壁の仕上げ等々のデータはほとんど残っていません。
基礎の配筋状況 | 断熱仕様と屋根の通気 | 外壁防水状況 |
床下の換気状況 | 屋根の防水状況 | 外壁塗料 |
また築後の管理状況もさだかではありません。
それでは中古住宅に値段がつけづらいのもあたりまえと言えばあたりまえですね、買う人に商品の素性が全くわからないのですから。
時間の経過したものには二つの呼び方があります。
「中古」 と 「ビンテージ」 です。
前者と後者の違いは素性とか出どころの違いで
その違いが金額に反映され、かたやタダ同然でかたや新品の値段よりも高く売られたりもします。
きちんと施工報告やメンテナンス履歴を残すことで住宅もただ古くなっていくだけでなく付加価値を持つ「ビンテージ」として扱われるのではないかと思っています。
土地が気に入れば、築40年のきちんと管理されたログハウスを中古で買ってもその後160年もてばいい買い物です。
数十年後、お客様の次の世代でもしも手放そうかな?と思ったときに「この場所でBe-Leafの建築だったら値段がつきますよ」という言葉が聞けたらリニューアルのホームページも完成だと思っています。
お客様の喜びと貴重な森林資源に日々の努力を加えることで出来上がる住宅ですから何世代にも渡ってつかっていただくのが一番ですがそんな付加価値を住宅がもっていればいいですよね。
まだまだ先は長くかなりの努力が必要になりますが、完成にはやはり 「離れていても今日はどこまで進んだかわかるから安心だし毎日見るのを楽しみにしています」というお客様の喜びを欠かすことはできません。
数十年後にこの日記を見ながら長い努力を心地よく振り返ることが出来ればいいなあと心から思う2009年の12月3日でした。