知ってるつもり

先週末に清里のS様のお宅に1年点検に行ってきました。

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完成後1年経ちますが珪藻土の壁にクラックも無く、とてもきれいな状態でした。

 

 

 

1年点検にうかがう予定を設計の関先生と打ち合わせをしておりましたらオーナーのS様から

「食事を用意しますのでお風呂の準備をしてきてください。それから大工の棟梁にも声をかけていただけますか?」

とのありがたいお誘いをいただきました。

「お風呂?」

確かにS様のお宅のお風呂は7畳半もあるヒノキ造りの浴室で八ヶ岳の自然を満喫できる大きな開口部を持っていますが・・・

仕事をさせていただいたお宅でお風呂に入った経験はありません。

「遠慮しようかな・・」

 

それはともかくメインの1年点検を関先生とお客様とで一緒に行いました。

 

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タイルの入り隅にクラックがありました。コーキングをします。

 

 

 

 

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ロール網戸の開閉時に網がきれいに巻かれないようです。要調整です。

 

 

 

 

 

大きな不具合はありませんがお話をうかがいながら点検をし、屋根の枯葉のお掃除を済ませて1年点検は完了で、不具合の調整は後日あらためてうかがいます。

 

「1年で50泊以上したよ、長生きしちゃうかも」 とS様。

八ヶ岳の自然の中でお孫さんと過ごす別荘生活にご満足いただけているご様子で何よりも嬉しく思いました。

 

その後おいしい食事をいただきながら工事中のお話やお互いの近況などのお話で楽しい時間をすごさせていただきました。

「おなかが落ち着いたらお風呂へどうぞ」

しっかりとお風呂の準備はしてきたものの 「ここはやはり遠慮しよう。」と思っていたら

「それでは先に」 と関先生。

しばらく経ってから「いやー最高ですね」と気持ちよさそうに出てこられました。

そのお顔から設計士としての自賛ではなく心から気持ちが良かったのが伝わって来てしまい思わず私もお風呂に入らせていただきました。

 

佐々邸1年点検浴室.jpg

 

 

 

 

 

 

浴室です。

ヒノキの香りとその先に広がる清里の森の景色です。お孫さんは窓から水鉄砲を飛ばすのが好きだと言うことでした。

 

 

 

 

私はこの浴室には何度も入っています。

とは言っても基礎工事、防水工事、断熱工事、床暖房工事、木工事、サッシ工事、タイル工事、設備機器の取り付け等々 でです。

だから私は

「このお風呂の快適さは知っている」

と思っていました。 

が、実際に湯船につかると違うのです。

浴槽から沸き立つ蒸気の中でのヒノキの香りは体に心地よく、湯船からの低い目線は林だけでなく遠くの空まで見渡せます。

「床暖房の快適さはもちろん知っている」

とも思っていましたが、湯船からあがったときにタイルに冷たさを感じないことや体を拭いて脱衣場にあがったときに床に冷たさを感じないことは実際に湯船で温まった体でなければ感じることが出来ません。

私の知ってる快適さは「知ってるつもり」だったんですね。

このような「知ってるつもりは」キッチンやトイレなどでもいえると思います。

遠慮しなくて良かったと思える貴重な体験をさせていただきました。

 

と、いうわけですっかりご馳走になったりお風呂まで入らせていただいたりで恐縮の1年点検でした。

思えば工事中からお世話になってばかりですが、これからもお住まいのほうはしっかりと見ていきますので末永くお付き合いいただきますようよろしくお願いいたします。