今日は八ヶ岳高原、北杜市大泉町で進行中のランタサルミログハウスH様邸のお話です。
H様のお宅はランタサルミデザインライブラリーの中の「Lokki ロッキ」というモデルをアレンジしています。
このロッキというモデルはフィンランドではサウナコテージとして作られたプランです。
片流れのデザインが個性的なログハウス「ロッキ」です。
サウナを別棟で持つフィンランドならではのサウナコテージとしてデザインされています。
ロッキに住める??
という疑問符から始まった計画ですが、アレンジや設計の工夫を重ね、形が出来上がってくるにつれて
「これ、いいね!」
という声が現場の職人さんたちから聞こえてきました。
今日は「ロッキに住める?」から「これ、いいね!」に変わっていったランタサルミの設計の工夫をご紹介します。
上の写真にもあるように床面積もコンパクトですが全体の高さも低いモデルです。
生活スペースとしてはロフトも使用したいのですが、見た目にもロフトとしては使えなさそうです。
そこで、ロフトの高さを確保するために床構造を設計変更します。
ランタサルミでは通常ログを組んだ後に床組を行います。
この場合、ログの最下段から床の高さまで20センチくらい高くなります。
通常のプランなら問題ないのですが、最小限の大きさで最大限のスペースを確保するために床の組み方を変えました。
下の写真のように床組を先に行い、その上にログを積み上げる床構造に設計変更を行いました。
こうすることで床構造分の高さをそのまま天井高の確保へ使えるようになります。
ちなみに床構造はすべて国産ヒノキ材を使用しています。
床構造を変えることで全体の高さを大きく変えずに1階とロフトのバランスを見ながら最小限ですが高さを確保していきます。
ただ、床レベルを変えるとドアの開口部高さや窓の高さなどすべて変わってくるので大変な作業ですが、そのあたりの対応力がランタサルミの魅力でもあると思いますし、結果的に20センチの床高の確保は床面積を広げることに匹敵するほどの効果が上がっていると思います。
こうして確保されたロフトスペースです。
「ロッキに住める?」から「これ、いいね!」に変わる見るからに楽しそうなロフトです。
2つの片流れのロフトスペースには天窓がそれぞれついています。
ランタサルミでは2階をログ積みせずにツーバイフレームで組みあげるため開口の自由度が高く、開口部も大きくとれます。
それぞれの開口部からは南アルプスの山並みがきれいに見えます。
こういった工夫をしながらかたちになっていく1階55㎡のランタサルミコンパクトスタイル「ロッキ」ですが、
「これ、いいね!」っていう言葉はやっぱり暮らし始めたオーナーさんから聞きたい言葉ですよね。
コンパクトモデルですが上質さはランタサルミの上級モデルと変わりません。
基本仕様もご紹介します。
まずは八ヶ岳のランタサルミでは標準仕様になりつつある土壌蓄熱式暖房サーマスラブの採用です。
地熱を利用し、深夜の5時間のみの通電で蓄熱体を暖め、それを日中に放熱するシステムで、24時間室温を安定させ、全館寒くない状態を作ってくれます。
八ヶ岳エリアでのOBオーナーさんの使用満足度の高い暖房方式です。
断熱材もウレタン吹付けを行い、屋根面と壁面の断熱性と気密性を確保します。
コンパクトとはいえ、ランタサルミに手抜かりはありません。
もっこもこのてんこ盛りです。
しっかりと断熱性を高めると同時に屋根面での通気性能にもこだわります。
野地板に使用する合板の蒸れを防ぎ、屋根面全体で換気を行う特殊な通気メタルルーフィングを屋根材の直下で使用しています。
ランタサルミコンパクトモデル「ロッキ」のお話でした。
今まではメーカーが提案するありきたりの形が多かった小さなログハウスですが、ランタサルミのデザインとハイスペック仕様で上質なコンパクトモデルがかたちになりつつあります。
「ロッキに住める?」が職人さんたちの「このプランいいね!」に変わり、完成後の暮らしの中でH様ご家族にも「良かったね!」と言っていただけるように丁寧に工事を進めていきたいと思います。
完成が楽しみです。