ランタサルミログハウスの構造と完成見学会の見どころ(2)

今週末と2月11,12日に八ヶ岳で計画していますランタサルミログハウスの構造と完成見学会の見どころについてご紹介しております。

と、いうわけで今回は建物の躯体編です。

前回の足元編では基礎の構造やサーマスラブ土壌蓄熱式暖房の採用について触れましたが今回は断熱と遮熱の構造と躯体のログや高性能の木製サッシなどのお話です。

それぞれが一緒に働くと、とても居心地の良い木の空間ができあがります。

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まずは昨年完成して間もなく一年目を迎えるT様のお宅の温度データを紹介させていただきます。

おとといの朝、9時頃です。

西側の外は-3℃、湿度27%でした。

湿度の低さもあり、寒さを感じます。

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 室内に入ると16.3℃、湿度50%です。

サーマスラブの設定温度は32・5℃でした。

家全体を暖めすぎず、18℃前後の室温で寒さを感じないのがサーマスラブの特徴です。

 

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 室温16.3℃という温度は決して温かくないのはご存知の通りかと思いますが、寒さを感じず、居心地の良い温度に感じます。

 

  

 

 

さらにすごいのが、2階の北側に設けた和室の室温もほぼ1階と同じ16℃ということです。

つまり、1階の室温だけでなく1階と2階にも温度差が少ないということになります。 (しかも北側です) 

 

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 暖房時の機械的なファンによる空気の動きが無いのはもちろんですが、部屋と廊下などの温度差による空気の動きもなく、屋根面の断熱と気密性能によって上下階の温度差や空気の動きが生まれないので家全体の温度差が少なくなると思われます。

 

 

 

  

家全体の温度が安定しているといえば、全体が木で出来ているログハウスは夏場の室温も安定しています。

 

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 地熱利用と屋根面の断熱・通気構造によって室内の温度を安定させ、木材の力で室内の湿度をコントロールする家づくりはちょうど自然の力で家全体がエアコンの機能を持っているようなものです。 

 

 

 

昨年の夏に1階のリビングの室温をはからせていただきました。

外気温33℃の時に室温は27℃湿度55%です。(エアコン不使用)

ログハウスが夏場涼しいのをご存知の方は多いかと思います。

と、いうことはT様のお宅では室内の温度差だけでなく年間を通しても10℃前後の温度変化で生活していることになります。

しかも、エアコンやファンヒーターのファンによる空気の動きやノイズもなく、灯油の心配などもありません。

冬は土壌の暖かさで夏は自然換気と木材の調湿効果による涼しさです。

 

1年間でみると、外気温はおそらく-15℃から35℃くらいの温度差があるので室温の16℃から27℃くらいの動きは数字からだけでも快適さを想像できます。

サーマスラブの土壌蓄熱という発想とログハウスの木の家の相性の良さから生まれる快適さです。

なんといっても新建材の性能を求めてきたこの数十年間の住宅事情の中で、木の良さを見直し、もういちど木でできた家に戻ることができるところがいいところです。

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 夏場のデータです。

外気温が33℃の時の1階リビングの温度は27℃でした。

  

 

 

ということで、今回の構造見学ではそんな家づくりの構造をとても良いタイミングで見ることができます。

たとえば発泡ウレタンによる断熱構造を見ることができます。

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 発泡ウレタンの吹付けは工事直後は気密がとれますが、垂木などの構造材が吸・放湿を繰り返してしまうと木材との縁が切れて気密性が損なわれる可能性も考えられるのでシートで覆って構造材が湿度の影響を受けないようにします。

 

  

 さらに、屋根面では断熱層と通気層を完全に分けて作っている様子も見ることができます。

屋根面の野地合板の上で全面換気を可能にした通気メタルの使用によって可能になりました。

屋根材のガルバニウム鋼板の熱が合板と垂木に伝わり、2階の天井面を熱くするのを防ぐことができます。

 

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屋根材の熱が合板・垂木などに伝わることをヒートブリッジと言いますが、屋根材と合板の間で換気が行われるため、ヒートブリッジの影響をおさえてくれます。 

 

 

 

 

基礎や屋根構造にこだわっても肝心のログ材の加工やサッシの性能が劣るものでは意味が無くなってしまいます。

見学会ではログ構造やサッシの構造なども見ることができます。 

 

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ランタサルミのログ材はオリジナルのノッチ形状や2本の溝に気密性の高い断熱材を入れることで気密性と水密性を高めています。

 

 

 

 ランタサルミの木製サッシも実際に見ていただけます。

 

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1年間を通して高い水準の快適さを求めるための象徴的なサッシの働きがレバー操作で行える「すきま風を作る」という機能です。

すきま風は家の中に勝手に入ってくるのではなく、住まい手がコントロールすることになります。

 

 ランタサルミのドレーキップ窓の操作についてはこちらのブログで紹介しております。

 

 

 

 

 

 

と、いうことで基礎の構造やサーマスラブ土壌蓄熱式暖房の採用と断熱と遮熱の構造と躯体のログや高性能の木製サッシなどのお話をしてきましたが、トータルで高い性能を出していくには丁寧な施工が欠かせなくなります。

 

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 完成見学会では表側しか見えませんが構造見学では仕上がってから見えなくなる部分まで丁寧に施工しているところを見ることが出来ます。

 

ランタサルミの求め続ける木の家の快適さは新しい素材や工法と丁寧な施工の積み重ねです。

長くなってしまいましたが、そんなたくさんの工種・工程の積み重ねを見ることができる見学会の見どころのご紹介でした。

 

今回の構造見学会は特にいろいろなところが見れるタイミングでの見学会になっていますので、寒い時期ですが関心のある方はぜひご参加ください。   

 

 

見学会の日時

大泉町U邸構造見学会 1月28(土)、29(日)の2日間

長坂町K邸完成見学会 2月11(土)、12(日)の2日間

詳細につきましてはBe-Leaf吉良までお問い合わせください。

連絡先 電話0551-35-2269  Mail info@beleaf.jp

 

 

サーマスラブについて詳しく知りたい方はこちらのサイトでご確認ください。