今週末の1月28,29日と2月11,12日に八ヶ岳で計画していますランタサルミログハウスの構造と完成見学会の見どころについて3回に分けてご紹介します。
建物を足元と躯体と屋根の部分に分けて紹介させていただきます。
と、いうわけで今回は建物の足元編です。
長坂町のK様のお宅で外気温と床下の温度をはかりました。
間もなく完成のK様のお宅は土壌蓄熱式暖房サーマスラブを採用しているため基礎の外側で断熱工事を行っています。
北側の外部。
-5℃でした。
外気温をはかった北側の基礎内の温度です。
+7℃でした。
この基礎内部の外気温との温度差12℃は地熱の影響を受けています。
土壌蓄熱式暖房サーマスラブはこの地熱を利用しているためランニングコストをおさえることができます。
八ヶ岳エリアなどの寒冷地でも一年を通して床下の温度は真冬の+7℃から夏場の+22℃くらいで安定しています。
外気温が-15℃から+35℃だとすると床下の地熱は常に室内環境を快適側に温度調節してくれます。
床下にもぐって作業をする職人さんは冬は「暖かいね」と言い、夏は「涼しいね」と言います。
「足元から暖かく、足元から涼しい家づくり」 で、
この温度差を快適な住空間づくりに利用するわけです。
以上のようなフリーエネルギー地熱利用の基礎づくりに加えて設備としてサーマスラブ(土壌蓄熱式暖房)を採用しています。
サーマスラブは基礎の底盤部にヒーターパネルを敷きこみ、建物を足元から暖めてくれます。
施工の様子です。
このパネルの上に砂を10センチ、砕石を12センチ、コンクリートを15センチの厚さで施工して砂・砕石・コンクリートを暖めることで一度温まると冷めづらい構造体を作ります。
一度暖めてしまうと冷めづらい砂・砕石・コンクリートの性質を利用することで5時間の通電で24時間の全館暖房を可能にしています。
さらに先述のフリーエネルギー(地熱)を利用しているためランニングコストも抑えることができるわけです。
また、構造見学会のU様のお宅ではベタ基礎一体打ちのタイト・モールド工法を採用しています。
この工法では通常の基礎断熱工事に加えてベタ基礎の一体打ちが可能になりました。
サーマスラブと地熱利用では床下環境を限りなく室内環境と同等に作る必要が出てきますが、ベタ基礎のコンクリートを一体で打設することでさらに強く、完成度の高い床下環境が出来上がります。
断熱型枠で浮かせ型枠にすることで頑丈な一体打ちの基礎が出来上がります。
コンクリート打設後に降った大雨で溜まった水も一体打ちの基礎では漏れ出す気配もありませんでした。
強度と断熱、水密性に優れた基礎も構造見学することができます。
今日は昨年完成した大泉町T様のランタサルミログハウスに点検の打ち合わせに行ってきました。
T様のお宅も構造・完成見学会のお宅と同じ設備と仕様で出来ています。
今日のT様のお宅では基礎コンクリート温度設定が32.5℃で室温は19℃、湿度50%でした。
24時間暖房の影響でログ壁や木の床、ベッドやソファーにも優しく蓄熱されているため19℃でも寒くありません。
暖か過ぎることなく、暖房のために空気を動かさないことやノイズの無いことも快適さの条件です。
住まい手にとってはほとんど手間のかからない快適な空間で「暖かい」というよりは「寒い時間と場所が無い」といったほうが良いかもしれません。
足元から暖かい家づくりに木の家がとても相性の良いことがわかってきました。
木の持つ断熱材としての役割り以上に熱を蓄えることができる蓄熱材としての効果が地熱利用、土壌蓄熱式暖房サーマスラブととても相性が良いみたいです。
ぜひ、そんな木の家・ログハウスの作り方を構造と完成見学会を通してお確かめいただければと思います。
見学会の日時
大泉町U邸構造見学会 1月28(土)、29(日)の2日間
長坂町K邸完成見学会 2月11(土)、12(日)の2日間
詳細につきましてはBe-Leaf吉良までお問い合わせください。
連絡先 電話0551-35-2269 Mail info@beleaf.jp
サーマスラブについて詳しく知りたい方はこちらのサイトでご確認ください。