薪ストーブユーザーに不可欠な薪と薪小屋作りのお話です。
今回はビルダー目線の志向を変えてユーザー目線での作業の様子をご紹介します。
と、もっともらしく言ったものの実は薪を伐ってる時間が無く、梅雨に入る前に軒下に入れておきたかったので、我が家の前でしばらく放置されていた丸太を長坂町のシルバー人材センターにお願いして玉伐りにしてもらったのです。
以前からシルバー人材センターのことは聞いていて、機会があったらお願いしようと思っていました。
60歳以上の方がセンターに登録して適材適所で派遣されるそうです。
事務所に戻ると作業は始まっていました。
伐る人と運ぶ人に分かれて手際よく作業が進んでいます。
太い丸太もあっという間です。
朝から始めて2時くらいには丸太はすっかり軒下に運ばれていました。
すごいパワーに「60歳以上の方が登録してると聞きましたけどすごいですね」というと
「俺はもう70に手が届くよ~」 と笑っていました。
次は伐ってもらった丸太を薪にする薪割り作業ですが、明日で48才になる私は
「またシルバーさんに来てもらうようだな・・」 と、このブログを書きながら心の中で思っています(笑)
残念ながら丸太を玉伐りにしただけでは温まらないのが薪ストーブです。
「薪ストーブは玉伐り・薪割り・火入れの3回体を温めてくれる」と言われますが、願わくば冬の1回きりにしてほしいと思う今日この頃です。
それはともかく、斧で丸太を割って薪にして、薪小屋に積んで乾燥させておかなければ冬に暖かい思いは出来ません。
ここでOBオーナーさんのT様自作の薪小屋を紹介します。
この薪小屋はランタサルミログの梱包パレットや工事の残材で作られています。
反対側からも。
上手にできてますね。梱包材と端材の限られた材料の中で何かを作るにはこのやり方がいいと思います。
しっかりしてほしい柱を立ててから柱同士をつなぎ、つながった柱と梁を最小限の方法で揺れないように筋違をとっています。
軸になる大きい材料以外は材料を短く使っているところがいいですね。
短いバッテン(筋違)の中央に横架材を短く入れてるところもまた上手いところです。
ちなみに、短い横の材料は3本とも種類が違います。
材料の大きさもそろわないので前面合わせですが見た目はきれいにできてます。
T様2作目です。
今度は横長バージョン。
端材の中からの材料選びが絶妙です。
基本的にはばらばらの材料でこれだけの形にまとめるのはかなり難しいかと。
屋根材は妻壁サイディング材できれいに。
ポイントはしっかりと押さえてます。
で、パレットや端材は薪小屋になり、さらに薪小屋作りで出た端材は細かく割って焚き付け用の薪になっていました。
捨てるところはありません。
ログキットの端材も梱包材もここまで使っていただけると本望ですね。
にしても、うちの軒下の丸太と比べると冬に向けての準備が全く違いますね。
冒頭に「今回はビルダー目線の志向を変えてユーザー目線での作業の様子を・・」などと上から目線で書いてしまいましたが薪と薪小屋づくりの情熱に関しては明らかにユーザーさんの方が上ですね。
「もしかしたら60歳を過ぎたら人間は自然にエネルギーがわいてくるのかも?」という不確かな希望を胸に、もう少し薪ストーブを楽しみたいと思う薪と薪小屋作りのお話でした。