ログハウスのUa値について(3)

 ログハウスのUA値(外皮平均熱貫流率)についての3回目になります。

前回は、八ヶ岳に建つ、ランタサルミログハウスの、実際のUA値について書きましたが、今回はランタサルミの北欧住宅「ランタシード」のUA値について、実際の数値を紹介させていただきます。

その前に、ランタシードについて、簡単に説明しますと、ランタサルミの北欧デザインと北欧部材を利用し、基本構造は日本の在来工法で作る住宅になります。

ログハウスに比べると、設計の自由度が高く、断熱や気密性能も上げやすいですね。

それで、実際にどのくらいのUA値になるかといいますと,

こちらの長野県の富士見町・3地域に建つM様のお宅は、0.28w/㎡kとなっています。

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前回、お話しましたログハウスのUA値が、大体0.45前後だったので、UA値としてはかなり小さく、つまりは熱が逃げにくくなっていきます。 

 

 

 

 

 

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 建物外皮の中でも熱損失の大きい窓は、北欧仕様の木製トリプルガラスサッシを標準採用しているので、開放感を損なうことなく建物外皮の性能を上げることが出来ます。

(木製サッシU値1.09w/㎡k)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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次に、こちらの茅野市の標高1500mに建つ I様のお宅は、UA値0.31となっております。

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 こちらも3地域の省エネ基準0.56をクリアしております。

 

 

 

 

 

 

  

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 UA値は、建物外皮の平均熱貫流率になりますので、UA値を求めていくと、当然、壁に比べて断熱性能の低い窓を小さくしていくと有利になってくるわけですが、それでは、本末転倒ですね。

 

 

 

ただ、やはり、ガラス面積が大きくなると、UA値が大きくなってるのが、今回、紹介している実例数値からもわかるかと思います。

こちらの原村の3地域に建つM様のお宅は、0.39となっております。 

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ガラスの面積が大きいと数字は大きくなってきますが、3地域の基準0.56は余裕でクリアしており、北海道などの1地域の基準0.46もクリアしております。

 

 

 

 

 

 

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 数値を求めるとリビング上部の窓は、はずしたいところですが、日常を考えると、尊い景色で、窓の大切さを感じます。

 

 

 

 

 

 

 

また、こちらの山梨県北杜市の3地域・小淵沢に建つNK様のお宅は0.38となっております。

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 富士山や八ヶ岳といった眺望の美しい場所に建っています。 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらも、東側へ向けて大きな開口部を設けていますので、UA値は大きくなってきますが、住まい手は、四季を通して、自然とのつながりを感じながらも快適に暮らしたいわけなので、数字だけを求めることは避けたいところです。

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八ヶ岳の広い空とのつながりを感じながらの日常です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに、上の写真にあるような、柱のすぐ横にドアや窓を作ることや、ペイント仕上げの壁はログハウスでは難しいので、ランタシードのほうがログハウスに比べて設計の自由度が高いと言える、一例になります。 

ということで、今日は、八ヶ岳での施工例をもとに、北欧住宅・ランタシードのUA値を紹介させていただきました。

やはり、単純にUA値だけを比較すると、ランタシードのほうが数字を小さく、つまり断熱性のを上げやすいことや、ガラスの面積が増えると、数字が大きくなってくることもわかりますね。

ざっくりと、ログハウスとランタシードでUA値比較しますとログハウスで0.45w/㎡k、ランタシードで0.33w/㎡kといったところが、八ヶ岳でのランタサルミ実例数値という感じですね。

どちらの数値も、3地域の中でも特に1年間の寒暖差の大きい八ヶ岳で、目標数値としてお勧めできる数値だと思います。

ただ、目指していくべきは数値ではなく、住まい手の住み心地なので、あまり数字は求めすぎないのが大切だと思いますね。

例えば、ランタシードと比較すると数値上UA値の劣るログハウスには、いいところもたくさんあります。

具体的には、一般的に言われる、木材の調湿効果などに加え、ログ壁の「重さ」とか「熱容量」(熱をためる力)とかが、ログハウスのマニアックな魅力になりますが、お好きな方は、次回の、そんなお話にもお付き合いいただければ嬉しいです。

まあ、そもそも、ログハウスを住まいに選ぶのに、温熱環境を期待して選ばれる方が、あまりいらっしゃらないので、ログハウスの快適な温熱環境はオマケみたいなものかもしれませんが、これは、建築後の数十年間に渡る「木からの贈物」ともいえる、結構な贈物じゃないかと思っていますので、もうしばらくお付き合いくださいね。

それでは、また。