住宅の断熱方法には大きく分けて2種類あります。
内断熱と外断熱という言葉で分けられていますが壁の中に断熱材を入れるのが内断熱工法で壁の外側で外壁をスッポリ断熱材で覆うのが外断熱工法です。
ちなみに弊社では内断熱工法を選択しています。
TV等でも宣伝され、外断熱のメリットがもてはやされるなか急速に広まった感じはありますが最近ユーザー様の声として「うちは外断熱にしたんだけど家がなかなか温まらない」という声を耳にします。
そう言われるユーザー様の住宅の特徴は
・外断熱工法で施工
・別荘として週末のみ使用
・主な暖房機は室内にある対流型の(FFヒーター、ファンヒーター、エアコンなど)暖房機
というのが特徴です。
実はこの条件にあてはまる家が温まりにくいのは当然といえば当然なのです。
その理由のひとつは別荘では普段生活していないので不在時には室温が下がってしまいます。
外断熱は構造上クーラーボックスと同じ構造なので冷たいものは冷たく保つ性能を持っているため不在期間の長いお宅で一度温度が下がってしまうとなかなか温まらないのです。
また、外断熱工法では壁の中が空洞になっているため室内だけ暖めれば良い内断熱工法と比べて暖房容積が大きくなるので家が温まるまでに時間がかかってしまいます。
このような状況は対流型の暖房機で顕著におこります。
たとえば床暖房が入っていれば寒さはそれほど感じないでしょう。
おそらく「寒い」と感じている方は週末に冷えきった室内に入り、土曜日と日曜日に暖房機を使用してそろそろ温まったかな・・と思うころに東京へ帰る。
という感じなのではないでしょうか?
逆に常に生活して暖房している場合には壁体内も暖まり輻射熱で快適に生活できると思います。
つまり今回のお話は断熱方法の優劣のお話ではなく
建築地の環境や使い方を考えて断熱方法を計画しなければ断熱材の性能をを十分に発揮することが出来ないばかりか逆効果になってしまうこともあるというお話です。
誤解がありませんように 付け加えておきます。